2008年02月12日

なおこ

新聞で知ったばかりの写真集を買い求めて、見て(読んで)みました。

『知床開拓スピリット』-栂嶺レイ写真集-(柏艪舎)

栂嶺さんは、お医者様であり、写真家です。
紀伊半島、東北、九州、八重山諸島など、古い民俗・信仰を残す村々の取材と撮影を続けながら、雑誌への寄稿などをなさっています。

皆さんは、「知床」という地名から、何を連想されますか?
神秘的で美しい自然の姿という方がほとんどだと思います。
私も、知床と言えば、美しい手付かずの自然、ということを思い浮かべてしまう一人です。
知床が、世界遺産になって注目を浴びる前から、知床の自然は写真家を魅了し、その写真家達が切り取った作品達は、知床の神秘性や美しさを見事に捉えていますが、栂嶺レイさんは、この知床で開拓者として厳しい自然と向き合って生きてきた人々の暮らしの痕跡を丁寧な取材と、厳しい撮影を重ねで綴っています。

国から「何でも揃っているから、嫁さんだけ連れて行けばいい。家もある。」そう言われて、数日掛けて知床に入植した方々の目の前には、小屋一つ建っていなかった。
まずは、家(小屋)を建てることから始め、少しずつ生活が出来る環境を整えながら、同時に開墾をしていた彼らは、決してめげなかったどころか、常に未来を見据えながら、その発想の豊かさ、勤勉さ、賢さをとことん発揮して、それはそれは素晴らしい働きをして、貧しいながらも心豊かな暮しをしていた。
彼らは、自らの意志で離農したわけではなく、政策に従わざるを得なかっただけなのに、知床を観光する人々からは、「厳しい自然に勝てずに逃げ出した開拓民」と思われ、愛着のある我が家を「観光の邪魔」扱いされる始末・・・。

栂嶺レイさんの写真と文章から伝わってくる、開拓に携わった先人への尊敬と敬愛の気持ちが、とても温かくで、優しくて、じんわりと心に沁みます。
この写真集との出会いは、具体的な言葉が浮かびませんが、私の中の何かを大きく変えたような気さえします。

知床開拓スピリット.jpg

写真集とはいうものの、四六版ハードカバーの装丁になっています。
また、サイト上で、ダイジェストが見られます。
また、ご本人のブログもあり、少し読ませて頂いたのですが、たとえば「医者からみた【医龍】の感想」とかが書かれていたりもして、こちらも読み応えたっぷりのようです。
http://homepage3.nifty.com/rei-t/

【関連する記事】
posted by TERU at 16:40| Comment(4) | お勧めの本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
てるさん、S.LADYさん、掲載ありがとうございます。
ひゃぁ〜今、読み返してみて冷や汗です・・・
なんだってまぁ、「て」と「で」を打ち間違えるのか?
しかも、何ヶ所も・・・(..;)
すごーく、感動した勢いで書いたからというのは言い訳にならないですけど・・・
あぁ、恥ずかしい・・・σ(^_^;)
Posted by なおこ at 2008年02月12日 17:05
前略。。。素敵な写真集の様ですね!なおこサン、御紹介いただきありがとうございます。

残念ながら近隣市町村に書店が無いような静かな田舎に住んでおりますし、インターネットも未開設ですので、実際に手にし読み見る機会が訪れるのはいつになるかわかりませんが…いつか是非とも手に取ってみたいと思います!


以前から…『知床』に限らず北海道に入植された(させられた)人びとが、偽りの情報に因ってもたらされた苦難の日々を支え合って力強く、誇りを持って生き抜いた生きざまを見聞きしておりました。私の出身県は北海道と縁があり、その昔たくさんの若者が(遠戚の者も)北海道開拓者として海を渡ったそうです。なのでこの史実は大変身近な話でした。北海道が今抱える深刻な農業の問題。これは北海道に限らず、日本全体に当てはまる問題だと思っています!また、ブラジルやチリ他の遠い異国の地へ移住された人びとにも同様の苛酷ー過酷ーな人生が在って、今の繁栄が有ることを。。。是非、これからの日本を支えていく人達にも知っておいて欲しいな…と思っています!また常々日本は負の歴史をしっかり顧みて、決して忘れずに往かなければ為らないと。。。


なおこサンの投稿を読んでそんな想いを一層強くさせられました!!
なおこサンがきっと心を動かされた感動。その熱が、私の心にも伝わってきて、深く大きく響きました〜故に感じたままに筆を執りました(←?!メールでした!)あしからず。。。

かしこ。
Posted by あ・ゆまま at 2008年02月13日 01:35
あ・ゆまま さん>コメントありがとうございます。
もしかしたら、携帯からでしょうか?
なんだか、感動です・・・。

この写真集に勝手に副題を付けさせてもらえるとしたら、是非とも
「BEAUTIFUL DREAMER」と名付けたいです。

確かに「負」ではあるのでしょうが、彼らは「負」を「正」に
変えて生きてきたんだなぁって思えます。
「負」の部分を思い遣る気持ちを忘れてはいけなですが、そこだけに
焦点を当てて、哀れむのは傲慢でしかないのだと気付かされます。
彼らは、間違いなく美しい夢追い人なんです。

私は、歴史的建造物などを見るとき、作った人たちのことを
勝手に思い浮かべてしまうクセがあるんですが、これを読んだ今、
自然の美しさを楽しむときも、もしかしたらこういう方々が
暮らしていたかもしれない・・・と想像しそうです。
Posted by なおこ at 2008年02月13日 07:50
こんちは♪なおこサン、ありがとうございます!ちょっと覗いたらメッセージが在って嬉しかったでーす!

正に、なおこサンのおっしゃる通りだと思っています。勢いで書き込んだので言葉が足りず、またもっと色んな事を書きたいくらいです。実はいま、時間が無いので…また改めて〜
それでは、
今日も素敵な笑顔で。。。
Posted by あ・ゆまま at 2008年02月13日 10:24
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。